これから履こうと思っていた革靴にカビが・・・こんな経験があるかと思います。革靴にカビが生えてしまったら取り除きたいところですが、下手にカビを取ってしまうと革靴を痛めてしまうこともあります。
この記事では
- 革靴のカビのおすすめの取り方は?
- 緑色や黒色のカビは何?
- 天日干しはいいの?
- おすすめのカビ対策やカビ防止スプレーは?
こんな疑問にお答えいたします。
革靴のカビの原因
革靴におすすめのカビ取りの説明に入る前に、まずはなぜカビが生えてしまうのが理解しておくことが大切です。それが分からずにカビ取りをしても、根本的な解決には至らず効果が薄くなってしまう可能性があるからです。
表面に見えるカビは胞子
カビは本体となる菌糸と、卵となる胞子の2つから構成されています。皆さんが革靴にカビが!!と見える状態になったのは、実は胞子です。
胞子はカビの卵ですので、革の外に出すことで自身を拡散しようという状況なのです。
つまり目に見えるカビを拭くと、カビを靴の中で広げてしまっただけの可能性があるのです。
また胞子だけに着目して掃除しても、本体となる菌糸を殺菌しなければ、またすぐに胞子が出てくることになります。
菌糸は革靴の中に縦横無尽に根を張っていますので、胞子が見える部分以外もしっかり殺菌しなければなりません。
黒や緑、白のカビは?
革靴に生えたカビを見てみると、黒や白、緑などいろんな色を見ることができます。
黒は黒カビ、白は白カビです。
黒カビは一般的に根っこが深く、掃除しても取りに切れないことが多いです。黒カビが発生した場合はご自身でカビ取りをするよりも、専門家 にカビ取りをお願いしたほうが安心です。
白カビはフワフワしていて取りやすいのが特徴です。フワフワしているのは胞子なので、胞子だけを取り除いてカビ取りをしたと思わずに、菌糸も取り除くようにしましょう。
緑色に見えるカビは、革靴の色によって緑色に見えるだけで、実際は黒カビであることがあります。
カビの対策方法は
革靴のカビを殺菌する方法は大きく分けて3つあります。
- アルコール殺菌
- 熱による殺菌
- 紫外線(UV-C)による殺菌
それぞれメリットとデメリットがありますので説明していきます。
アルコールによる殺菌
アルコールには細菌の細胞膜を破壊し、細胞膜を透過して細胞器官を変質させる効果があります。革靴の中にまで値を貼っている場合はアルコールを浸透させることで効果的に殺菌が可能です。
しかしデメリットもあります。
革靴の場合は染色が落ちたり、シミになってしまう可能性があります。
したがって革靴のカビ取りをする場合は、革靴の内側に生えた場合のみ、アルコールを使って洗浄するのがおすすめです。間違っても革靴の外側にアルコールを使わないようにしましょう。
熱による殺菌
カビは70度で10分間の過熱によって死滅するため、温風を革靴に行きわたらせて殺菌します。しかしあくまでも殺菌だけなので、革靴にできた黒いカビなどは別途拭きとる必要があります。
デメリットは熱による革靴の変形や変色です。
変形しない革の耐熱温度は120度ほどと言われていますが、あくまでも変形しない温度なので、革靴を痛めてしまう可能性があります。
中にはドライヤーを使って革靴を乾かしたり、カビの殺菌に使う人もいますが、ドライヤーを使うと痛めてしまいますので使わないほうがいいです。
紫外線による殺菌
紫外線を革靴に当てるとカビはもちろんのこと、水虫なども殺菌できるためおすすめの方法です。
しかし革は生きていると言われる通り、革靴に紫外線を当ててしまうと皮膚を日焼けするような効果があるため、表面に紫外線を当てるのはおすすめできません。
また天日干しは革靴全体に紫外線を当ててしまうため、革素材が劣化する恐れがあります。天日干しはしないように注意しましょう。
革靴のカビの対処法まとめ
革靴のカビの対策として、アルコール、温風、紫外線をそれぞれご紹介しました。どの方法もメリットとデメリットがあり、適切に対処しないと革靴を痛めてしまうので注意しましょう。
革靴おすすめのカビ対策
では次に革靴におすすめのカビ対策についてご紹介いたします。
自分でやるのが怖いのであれば専門家に依頼する
革靴は高価なものが多いので、まずは専門家に依頼できるのか検討してみてください。靴のクリーニング店でカビも対応してくれそうな店舗をいくつか列記してみました。
靴専科 | Minit | くつリネット | 美靴パック | |
---|---|---|---|---|
参考価格 | ¥3,850~ | \7,700~ | \2,728~ | \3,025円+500 |
送料 | 実費 | – | 4000円以上で無料 | 10000円以上で無料 |
納期 | 4日~ | 14日 | 14-21日 | |
備考 | 店舗のみ |
近くにMintなどの靴専門店がある場合はそこで対応してもらうのがおすすめです。どうしても外出ができない方は宅配クリーニングを使うのがおすすめです。
自分で対応する場合
まずはカビがある部分を優しく乾拭きします。何度も言っている通り、胞子なので拡散しないように注意してください。
革靴の中にカビが生えている場合はアルコールで浸透させる
革靴の中、インソール側など、目に見えない部分の場合はアルコールで浸透させるのがカビ対策としておすすめです。ティッシュを無水アルコールに浸し、それをカビが生えている部分に貼って一日待つだけです。
アルコールと言っても無水アルコール、消毒用アルコールなどがありますが、無水アルコールが純度が高くおすすめです。消毒アルコールのほうがいいように思えますが、アルコールの純度が低く、カビ対策としては弱くなります。
外側の場合
外側の場合はアルコールは変色してしまうので使えません。おすすめなのは脱臭乾燥機です。脱臭乾燥機の中にはUVランプと革靴を傷めない温風の両方を使って殺菌するタイプがあります。リフレッシューズはUV-Cを使い、50度の温風で最大60分殺菌が可能です。
革の中に潜むカビも根こそぎやっつけてくれるので安心です。